インプラントが受けられないのはどんな人?年齢や体質、持病や生活習慣を解説
2026/06/10
こんにちは、都筑区(都筑ふれあいの丘駅)の歯医者、マサキ歯科クリニックです。
インプラントは、欠損した歯の機能を補うことのできる治療法ですが、どなたでも受けられるわけではありません。
年齢や全身状態、口内環境、生活習慣など、さまざまな要因によって治療が難しいと判断されることもあります。
今回は、インプラント治療が適さない、または慎重な検討が必要となるケースについて解説します。
インプラント治療の流れ
インプラント治療は、一般的に検査と診断、手術、治癒期間、人工歯の装着という段階を経て進みます。
手術ではあごの骨にインプラント体を埋め込み、骨とインプラントが結合するまで数か月の治癒期間を待ちます。
その後、アバットメントと呼ばれる連結部分を取り付け、最終的な人工歯を装着します。
インプラント治療の年齢による制限
若年者の場合
あごの骨は20歳前後まで成長を続けるため、成長が完了する前にインプラントを埋入すると、周囲の骨や歯とのバランスが崩れる可能性があります。
そのため、成長期にある若年者の場合は、成長が完了するまで治療を控えるのが一般的です。
高齢者の場合
高齢でもインプラント治療は可能ですが、その際に重要になるのは全身と骨の状態です。
高齢者は全身疾患を抱えていることが多く、また治癒能力が若年者に比べて低下している傾向があります。
骨密度の低下や骨量の減少も踏まえ、慎重に適応を判断する必要があります。
インプラント治療の全身疾患による制限
糖尿病
糖尿病により血糖値が安定していない状態では、傷の治癒が遅れ、感染のリスクが高まります。
また、骨とインプラントの結合が阻害される可能性もあります。
そのため、インプラント治療を行う際は主治医と連携を図り、血糖値を安定させた状態で治療を進めることが条件となります。
骨粗鬆症
骨密度が低下していると、インプラントが十分に安定しない可能性があります。
また、骨の代謝を抑制する薬剤を服用している場合も、インプラントと骨の結合に影響を及ぼすリスクが考えられます。
心疾患
心筋梗塞、不整脈、心不全などの心疾患がある場合、手術による身体的負担が心臓に影響を及ぼす可能性があります。
また、血液をさらさらにする抗凝固薬や抗血小板薬を服用している場合は、抜歯時と同様に出血リスクの管理が必要です。
治療にあたっては、歯科医師と内科の主治医が連携し、全身状態を確認しながら進めることになります。
脳血管疾患
脳梗塞や脳出血の既往がある場合は、再発防止のために抗凝固薬や抗血小板薬を服用していることが多く、手術時の出血リスクに対する管理が必要です。
また、発症から概ね6か月以内は身体への負担による再発リスクが懸念されるため、インプラント治療を控えるのが一般的です。
治療の可否については、全身状態の安定を確認したうえで、医科の主治医と連携して判断することになります。
腎疾患
重度の腎機能障害がある場合、傷の治癒の遅れや感染リスクの増加が懸念されます。
特に透析を受けている方は、免疫機能の低下や骨代謝の異常がみられることが多いため、インプラント治療の適応については慎重な判断が求められます。
肝疾患
重度の肝機能障害がある場合、血液を固める機能の低下により、手術時の出血リスクが高まる可能性があります。
また、肝臓での薬物代謝が遅れることで、麻酔薬や鎮痛薬の作用が強く現れたり、長く持続したりすることがあるため、使用する薬剤の選択や投与量に注意が必要です。
自己免疫疾患
関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患では、免疫抑制薬やステロイドの服用により、感染リスクの増加や治癒の遅延が懸念されます。
治療の可否は、服用している薬剤の種類や投与量を踏まえて慎重に判断する必要があります。
インプラント治療の口腔内の状況による制限
骨量の不足
インプラントを埋入するためには、十分な骨の高さと幅が必要です。
歯を失ってから長期間経過している場合などは、骨が吸収されて量が不足していることがあります。
骨造成などの付随手術によって骨を補うことも可能ですが、その場合は追加の費用や治療期間が必要となります。
また、極端に骨量が少ないケースや、骨密度が低く骨質が非常に柔らかいケースでは、インプラントの安定性を得ることが難しいため、慎重な適応判断が行われます。
歯周病
歯周病がある状態でのインプラント治療は推奨されません。
歯周病菌は骨を破壊する原因となり、インプラント周囲炎を引き起こすリスクを高めるため、治療前に歯周病治療を行うこと、セルフケアを習慣化することが治療の前提条件となります。
虫歯
多数の虫歯がある場合は、インプラント治療を開始する前にすべての治療を終え、口内環境を整えることが不可欠です。
あわせて、食生活やブラッシング習慣の改善も必要となります。
口腔内の清掃状態が不十分なままインプラント治療を行うことは、長期的な安定性を損なう要因となります。
インプラント治療の生活習慣による制限
喫煙
喫煙はインプラント治療における主要なリスク因子の一つです。
タバコに含まれるニコチンにより、手術後の傷の治癒遅延や、インプラントと骨との結合(オッセオインテグレーション)が阻害されるリスクが高まります。
過度の飲酒
過度の飲酒は、免疫機能の低下を招き、感染リスクを増加させる要因となります。
また、アルコールは骨代謝に悪影響を及ぼし、インプラントと骨の結合を妨げる可能性があります。
インプラント治療のその他の制限事項
妊娠中
妊娠中はホルモンバランスの変化により歯肉炎が起こりやすくなるほか、手術に伴う身体への影響や使用する薬剤が胎児に与える可能性を考慮し、原則としてインプラント手術は控えることが推奨されます。
妊娠が判明した場合やその可能性がある場合は、速やかに歯科医師へお伝えください。
金属アレルギー
インプラントに使用されるチタンは、金属の中でもアレルギーを起こしにくい素材です。
しかし、まれにチタンアレルギーの方もいます。
金属アレルギーの可能性がある場合は、事前に歯科医師に伝え、パッチテストを受けるようにしましょう。
まとめ
インプラント治療は優れた手法ですが、すべての方に適応されるわけではありません。
成長期の若年者は対象外となり、高齢者においても全身状態の総合的な評価が不可欠です。
治療を検討する際は、まず歯科医院での精密な検査と診断を受けることが重要です。
自身の健康状態や口腔内の状況を正しく伝え、歯科医師と十分に相談したうえで、ご自身にとって適した治療法を選択してください。
マサキ歯科クリニック:https://masakidental.com/
〒224-0065 神奈川県横浜市都筑区高山6-4
電話:045-943-3111
交通アクセス
都筑ふれあいの丘駅より徒歩分
東急田園都市線『江田駅』『市が尾駅』よりバス10分
横浜市営地下鉄『センター南駅』よりバス5分
バス停:大丸 下車 徒歩1分

