お酒を飲むと歯ぐきが痛くなる!その理由と対処法を解説
2025/05/20

こんにちは、都筑区(都筑ふれあいの丘駅)の歯医者、マサキ歯科クリニックです。
「お酒を飲んでいる最中に歯ぐきが痛くなった」
「お酒を飲んだ日は歯ぐきが腫れている気がする」
お酒を飲むということは多くの方にとってリフレッシュや楽しみの一つですが、お酒を飲んだことがきっかけとなり、このように歯ぐきに痛みや腫れを感じたことがある方もいるのではないでしょうか。
今回は、お酒を飲むことによって歯ぐきに痛みや腫れが生じる理由のほか、そのリスクや予防法について解説します。
お酒を飲むと歯ぐきが痛くなる理由
血流が促進される
アルコールは血管を拡張させ、体全体の血流を促進する作用があります。
そのため、もし歯ぐきに炎症がある場合は、血流が増加することで炎症が悪化し、神経を刺激して強い痛みを感じることがあります。
また、血流が増加することで出血や腫れなどが生じることもあります。
アルコールによる刺激を受ける
お酒を飲むと歯ぐきが痛くなるもう一つの理由は、アルコールそのものがもたらす刺激です。
歯ぐきは、顔や手足に比べて外部の刺激に弱い粘膜で覆われています。
そのため、アルコール度数の高いお酒を摂取すると、歯ぐきに直接的に刺激が加わり、痛みを引き起こすことがあります。
特に口腔内の健康状態が悪化している場合は、痛みが現れやすくなります。
口内が乾燥する
アルコールの利尿作用も、歯ぐきの痛みを引き起こす要因の一つです。
アルコールにより体内の水分量が低下することで、唾液の分泌量が低下し、口内が乾燥しやすくなります。
乾燥は炎症が生じる原因になるほか、痛みが生じる原因にもなります。
また、唾液は消化を助ける役割とともに、口腔内の細菌の繁殖を抑制する重要な役割も担っているため、これが疎かになると細菌の活動が加速します。
これにより炎症が悪化することも、歯ぐきの痛みが増す原因です。
こういった乾燥による痛みや腫れを避けるためには、お酒を飲む際は水も同時に摂取し、体内の水分バランスを保つことが大切です。
また、特に飲酒後は、コップ一杯の水を飲んでから就寝すると、脱水症状のリスクや体内のアルコール濃度を下げることができます。
お酒で歯ぐきが痛む場合に考えられる歯周病のリスク

お酒を飲むと歯ぐきに痛みを感じるという場合、歯周病が進行している可能性があります。
歯周病は、歯と歯ぐきのすき間に汚れがたまり、細菌感染を起こすことによって引き起こされる疾患です。
進行することで、歯が抜けるリスクや、身体全体に悪影響を及ぼすリスクがあります。
歯周病の症状としては、歯ぐきの腫れや口臭、痛み、歯磨き時の出血などがあります。
こういった症状がある場合、お酒を飲むことで血行が促進され、痛みや腫れが増します。
飲酒時に歯ぐきが痛むことに気づいたら、早めに歯科医院を受診し、歯周病の検査と治療を受けましょう。
歯周病の進行を食い止め、歯を守るためには、早期治療がとても重要です。
お酒をよく飲む人が歯周病になりやすい理由
口腔ケアがおろそかになりやすい

歯周病の人はお酒を飲むことで歯ぐきに痛みを感じやすいですが、お酒を飲むことが歯周病のリスクにつながることもあります。
その理由は、アルコールを摂取することで、口腔ケアが疎かになりやすいためです。
お酒を飲んだ後は丁寧に歯磨きをするのがおっくうになり、ケアをせずにそのまま寝てしまったり、ケアが不十分になってしまったりすることはめずらしくありません。
その結果、口腔内に食べかすや歯垢が残ったままになり、細菌が活動しやすい環境が整ってしまいます。
特に就寝中は、汚れを洗い流す作用を持つ唾液の分泌量が減少するため、このリスクが日中よりも高く、虫歯や歯周病が進行する危険が高まります。
口腔内が乾燥しやすくなる

アルコールを摂取すると利尿作用が働くため、体内から水分が失われます。
その結果、唾液の分泌量も抑制され、口腔内は乾燥しやすくなります。
唾液には口腔内の洗浄作用があり、さまざまな細菌を流す役目を持っていますが、この作用が十分でないと、歯周病を引き起こす細菌が停滞しやすくなり、発症リスクが増加します。
歯周病リスクを下げるお酒の飲み方
お酒と一緒に水を飲む

アルコールの利尿作用で失われる水分を補うために、飲酒中には水を一緒に飲む習慣をつけるようにしましょう。
水を飲むことで、唾液の分泌を促進し、口腔内の乾燥を防ぎます。
また、お酒と水を交互に飲むと、アルコールの働きを緩やかにし、酔いの度合いをコントロールしやすくなります。
就寝前の口腔ケアをきちんと行う

お酒を飲んだ後は、普段以上に口腔ケアを丁寧に行うことが重要です。
特に夕飯時や夕飯後にアルコールを摂取するという場合には、虫歯や歯周病のリスクを下げるために就寝前にしっかりと歯磨きをするようにしましょう。
また、寝る前には水を一杯飲むのがおすすめです。そうすることで、乾燥しやすい夜間の口腔内の潤いを保ちやすくなります。
そして次の日の朝にもしっかりと歯を磨いて、前日の食べ残しや歯垢をきれいに取り除きましょう。
このようにケアを行うことで、アルコールをよく摂取する場合にも虫歯や歯周病のリスクを下げることができます。
時間を決めて飲む

アルコール自体は虫歯の直接的な原因ではありませんが、その摂取方法に注意が必要です。
飲酒の際には、長時間にわたって飲み続けないようにしましょう。
できれば、「〇時~〇時まで」というように、時間を決めてお酒を楽しむと口腔内の健康を維持しやすくなります。
また、糖分を含むアルコール飲料やおつまみは細菌が酸を生成しやすくなるため、虫歯のリスクを高めます。
甘さのあるカクテルはもちろん、ビールやワイン、日本酒などの醸造酒には糖分が多く含まれているため、特に気を付けるようにしましょう。
まとめ
お酒を飲むと歯ぐきが痛むという場合、歯周病が進行している可能性があります。
早めに歯科医院で検査を受けることで、早期治療を開始し、歯を失うリスクを減らしましょう。
また、飲酒後の口腔ケアや飲み方を工夫することで、歯周病や虫歯のリスクを回避できる可能性が高まります。
ぜひ、口腔内の健康も頭の片隅に置きながら、お酒を楽しんでいただければと思います。
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