歯が一本だけ黄色いのはなぜ?変色歯の理由や治療法を解説
2025/03/20

こんにちは、都筑区(都筑ふれあいの丘駅)の歯医者、マサキ歯科クリニックです。
口元の美しさは、歯の健康や見た目に大きく影響します。特に、一本だけ異なる色の歯がある場合、口を開けた際に目立ちやすく、口元の印象を損ねることもあるため、気にしている方も多いのではないでしょうか。
今回は、そのように歯が変色する原因や治療法、予防方法を解説します。
変色歯の原因
神経の壊死

歯が一本だけ変色している場合、主な原因として考えられるのは歯の神経の壊死です。
神経が死んでしまった歯髄の内部ではさまざまな化学反応が起こっており、壊死した歯髄から出る硫化水素が血液内の鉄分と反応し、硫化鉄という黒い色素を生成します。
歯が黒ずんだり黄色く変色したりするのは、この色素が内側から歯に徐々に染み込んでいくことが大きな要因です。
神経の壊死は、主に虫歯が重症化した際や外傷を受けた際などに起こります。
詰め物の劣化

歯科治療で使用されるCR(コンポジットレジン)というプラスチック製の詰め物は、保険適用の白い素材であり広く使用されていますが、時間が経つと黄ばみや着色が発生するというデメリットがあります。
酸や色素を含む飲食物に触れることで表面が劣化することが、その原因です。
このように詰め物が劣化して変色している場合は、歯科医院で新しいものに交換することが改善策となります。
着色

飲食物によっても歯は変色します。
例えば、コーヒーや赤ワイン、タバコなどは歯の着色原因としてよく知られています。
ただし、このような食べ物や飲み物による着色の場合は、歯1本だけが変色するということはほとんどなく、隣接する歯も含めた複数の歯が黄ばんだり茶色くなったりすることがほとんどです。
抗生物質の影響

幼少期にテトラサイクリン系の抗生物質を長期間服用していた場合、この抗生物質が象牙質のカルシウムと結合することで、エナメル層が黄色から茶色へと変色することがあります。
特定の歯のみに変色が現れることはほとんどなく、歯が全体的に変色することが特徴です。
変色が軽度の場合は淡い黄色や茶色、グレーなどですが、重度になるにしたがってグレーの色味が強くなります。
また、縞模様に見えることも特徴です。
エナメル質形成不全

エナメル質の形成が不十分な場合、歯は変色しやすく、虫歯にもなりやすくなります。
エナメル質形成不全は遺伝的要因や環境要因、栄養不足などさまざまな要因によるもので、はっきりとした原因はわかっていないものの出生前や乳幼児期の健康状態が影響すると考えられています。
変色歯の治療法
詰め物・かぶせ物の交換

変色の原因が詰め物やかぶせ物の劣化である場合、新しい素材への交換で対処することが可能です。
オールセラミックやジルコニアセラミックなどの自由診療の素材は、コンポジットレジンなどプラスチックでできた素材よりも変色しにくいという特徴があります。
またセラミックは、見た目が天然歯に近く、長期間にわたり耐久性を維持しやすいというメリットを持っています。
ウォーキングブリーチ
神経が壊死してしまったことによる歯の内部からの変色には、ウォーキングブリーチという方法が用いられることがあります。
これは、歯の内部に薬剤を注入し、段階的に漂白していく方法です。
数週間かけて薬剤を調整しながら施術を行うことで、自然な歯の色を取り戻します。
ホワイトニング

歯全体の色合いを均一に明るくするために、ホワイトニングを受けるという方法もあります。
ホワイトニングには歯科医院で行うオフィスホワイトニングと、自宅で行うホームホワイトニングがあり、オフィスホワイトニングは薬剤の濃度が高く変化を早く実感できる点がメリットです。
ホームホワイトニングはオフィスホワイトニングに比べて変化を実感するまでには時間がかかりますが、自分のペースで進めることができ、白さが長持ちしやすいことが特徴です。
また、これらを並行して行うデュアルホワイトニングという方法もあります。
スケーリング・クリーニング

歯の表面に付着した着色汚れが原因であれば、定期的なスケーリングやクリーニングによって白さを保つことが可能です。
歯科医院で行うクリーニングには、スケーラーと呼ばれる専用の器具を使って行うスケーリングや、歯科医師や歯科衛生士が専用の器具を使って口内をクリーニングするPMTC、微粒子パウダーを用いたエアフローなど、複数のクリーニング方法があります。
ラミネートベニア

クリーニングやホワイトニングでは変色の改善が期待できない場合、ラミネートベニアという選択肢もあります。
これはセラミックで作成した薄い板を歯の表面に貼り付けることで、歯を白く見せる方法です。
テトラサイクリンによる変色などの場合に用いられます。
また、歯の形が不揃いの場合や大きさを変えたい場合などにも使用されます。
歯の黄ばみを予防する方法
日々のセルフケア

日常生活におけるセルフケアが、歯の黄ばみを防ぐ基本です。
食後には歯磨きを欠かさず行うことで、食べ物や飲み物に含まれる色素が歯に付着するのを防ぎます。
また、こまめに水を飲むことも着色予防につながります。
水で口内の汚れを流すことで、汚れが蓄積されにくい口内環境を作ることができます。
定期的な歯科医院でのクリーニング

定期的に歯科医院でクリーニングを受けることも、歯の健康と美しさを維持するためには重要です。
家庭では取り切れない歯垢や歯石をしっかりと除去してもらうことで、清潔な歯を取り戻すことができ、その後の汚れや歯垢の蓄積も防ぎやすくなります。
禁煙

喫煙は歯の黄ばみだけでなく、口腔内の健康全般にも悪影響を及ぼします。
タールやニコチンは代表的な着色原因であり、禁煙することで歯の変色や口臭を抑制できます。
口元だけでなく全体の健康を考えるうえでも、禁煙をすることは大切です。
まとめ

歯が一本だけ変色している場合、その原因はさまざまです。
神経の問題や詰め物の劣化、食習慣による着色など、いくつかの要因が考えられますので、それぞれの原因に応じた治療を選ぶことで、健康で美しい歯を取り戻しましょう。
また、日々のセルフケアや定期的な歯科医院でのクリーニングを心がけることで、歯の健康を維持し、黄ばみを防ぐことができます。
自分の歯の状態をしっかりと理解し、必要なケアを行うことで、長く健康な歯を手に入れましょう。
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