唇を噛む癖「咬唇癖」が引き起こす歯並びへの影響と対処法を解説
2026/01/10
こんにちは、都筑区(都筑ふれあいの丘駅)の歯医者、マサキ歯科クリニックです。
唇を噛む癖は「咬唇癖(こうしんへき)」と呼ばれ、特に成長期の子どもに多く見られます。
一見ささいな癖のように思えますが、繰り返すことで歯並びやあごの発達に影響が及ぶことがあります。
成人でも、ストレスや緊張から無意識に唇を噛む習慣があると、口腔内の健康に悪影響を与える可能性があるため注意が必要です。
今回は、咬唇癖の影響と改善方法について解説します。
咬唇癖とは
咬唇癖とは、無意識あるいは意識的に上唇や下唇を歯で噛んでしまう習慣的な行動を指します。
口腔習癖の一種であり、継続的に唇を噛むことで歯に圧力がかかり、歯列の位置が徐々に変化して歯並びのバランスが崩れるリスクがあります。
唇に慢性的な刺激が加わることから、炎症や傷が生じるリスクもあります。
咬唇癖の主な原因
歯並び・噛み合わせ
噛み合わせや歯並びの乱れは、咬唇癖の原因になることがあります。
例えば上顎前突(出っ歯)の場合、上の前歯が下唇に接触することで、咬唇癖が生じやすくなります。
また、歯と歯の間にすき間がある場合や、歯の大きさや形に異常がある場合も、唇が歯に挟まりやすくなり、咬唇癖を誘発します。
幼少期からの癖
咬唇癖の多くは、幼少期から始まります。
指しゃぶりの延長や、授乳期・離乳期の不適切な哺乳瓶の使用や早期の卒乳の影響など、口元への刺激を求める行動として現れるケースが多くみられます。
また、口唇や舌の筋肉の発達バランスが崩れ、自然に口を閉じることが難しい場合にも、代償的に咬唇癖が生じることがあります。
ストレスや緊張
学校や家庭のストレス、人間関係の悩みなどの心理的な要因も、咬唇癖の引き金となることがあります。
こうした心理的要因による咬唇癖は、ストレスが解消されれば自然に改善する場合もありますが、一度癖として定着すると、ストレスがなくても無意識に続くことがあります。
咬唇癖がもたらすリスク
上顎前突(出っ歯)になるリスク
下唇を上の前歯で噛む動作を繰り返すことで、上の前歯が徐々に前方に押し出され、上顎前突(出っ歯)が進行することがあります。
上顎前突が進むと、口を自然に閉じるのが難しくなり、常に口が半開きの状態になりやすくなります。
この結果、口腔内が乾燥して虫歯や歯周病のリスクが高まったり、見た目のコンプレックスにつながったりする場合があります。
開咬を引き起こすリスク
咬唇癖により上下の前歯の間にすき間が生じ、開咬と呼ばれる状態になることがあります。
開咬が進行すると、前歯での咀嚼が困難になり、奥歯に過度な負担がかかることで、歯の寿命が短くなるリスクがあります。
また、サ行やタ行の音が不明瞭になるなど、発音や滑舌にも影響を及ぼします。
口元のバランスが崩れるリスク
咬唇癖による歯列の変化は、横から見たときに口元がやや突出して見えるようになるなど、顔全体のバランスにも影響します。
また、咬唇癖の継続により唇の組織が硬くなったり、色素沈着が起こったりする場合があり、唇の厚みや形状にも変化が生じることがあります。
あごの発育に影響を与えるリスク
成長期に咬唇癖が続くと、顎骨の正常な発育が妨げられ、あごの成長方向が変わることがあります。
その結果、下顎の成長が抑えられると、小顎症やあごの後退などの骨格的な問題が生じることもあります。
咀嚼や滑舌に影響を与えるリスク
咬唇癖が続くと、歯並びが崩れて十分に咀嚼できなくなることがあります。
咀嚼機能の低下は、消化器に負担をかけ、栄養の吸収にも悪影響を与えます。
また、咀嚼筋の使い方が偏ると、顔面の筋肉の発達にも不均衡が生じます。
歯列や口周りの筋肉のバランスが崩れることで、唇音や歯音といった発音も不明瞭になりやすくなります。
咬唇癖の対処法
癖を認識する
咬唇癖は無意識に行われることが多いため、まずは自分の癖に気づくことが重要です。
唇を噛んでいるかどうかはもちろん、鏡で口元をよく観察し、唇が荒れていたり、噛み跡が残っていないか確認したりする習慣をつけるようにしましょう。
定期的に口の状態をチェックすることで、自分の癖を意識しやすくなります。
周りの人に指摘してもらう
家族や友人など身近な人に協力してもらうという方法もあります。
第三者から癖を指摘してもらうことで、自分では意識しにくい無意識の癖を把握しやすくなります。
ただし、過度に注意されるとストレスが増え、かえって癖が強くなることもあるため、指摘をお願いする相手や頻度は調整するようにしましょう。
ほかの行動に置き換える
無理やりやめようとするより、代わりの行動に置き換えるほうが、少ないストレスで癖を解消することができます。
唇を噛みたくなったときや噛んでいることに気付いたときに、深呼吸をする、水を飲む、ガムを噛む、手を組むなど別の行動をとる習慣をつけることで、徐々に咬唇癖を減らしていきましょう。
口周りの筋力を鍛える
口を大きく開けて「あいうえお」と発音する練習や、唇を前に突き出したりすぼめたりする運動を定期的に行うことで、口唇の正しい位置を維持する力が高まります。
さらに、風船を膨らませる、ストローで飲み物を飲む、笛を吹くといった行為も、口周りの筋肉を鍛える助けになります。
ストレス・緊張対策をする
咬唇癖に心理的要因が関与している場合、ストレスや緊張を軽減することが大切です。
規則正しい生活リズムを保ち、十分な睡眠と適度な運動を取り入れることで、自然と癖が解消されていく可能性があります。
歯科医院で相談する
咬唇癖が改善されない場合や、すでに歯並びに影響が出ている場合は、歯科医院で相談しましょう。
必要に応じて、矯正治療や口腔機能訓練などの処置を受けられます。
まとめ
咬唇癖は、習慣化すると歯並びや口の働きに影響を与えることがあります。
原因は歯並びや噛み合わせの問題、幼少期からの習慣、ストレスや緊張などさまざまです。
自分の癖に気づくこと、家族や周りの人に協力してもらうこと、ほかの行動に置き換えること、口周りの筋肉を鍛えること、ストレスをためないこと、歯科医院で相談することなど、いくつかの方法を組み合わせることで、少しずつ改善が期待できます。
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